
フランスに研究留学してみませんか
フランスに研究留学することを考えている方は、まずは政府留学局のサイト、Campus France (https://www.japon.campusfrance.org/ja)にアクセスして、情報を集めることをお勧めします。
自分のレベルに応じた(修士、博士、ポスドク)フェローシップを検索することもできるし、手続きや留学生活に必要な情報がたくさん載っています。
このレベルで(修士以上)フェローシップに応募する場合は、ほぼ必ずと言っていいほど受け入れ先との事前のやり取りが必要になります。なにしろ、修士以上では留学自体は目的にはなりません。留学して、何を得るのか、が重要になります。ですから、どこのラボで、何を学ぶか、ということをまず明確にしてから、先方にコンタクトをととることになります。
このあたりの研究室の探し方とか、コンタクトの取り方などについては、以前の記事をご参照ください。
キャンパスフランスのサイトはよくできていますが、全ての奨学金が検索できるわけではありません。各大学、各研究所、各地方のみに設定された奨学金というのもあるので、行きたいフランスの研究所に連絡を取って、一緒に可能性を模索してもらうことは、とても大切です。
例えば、私の住むブルターニュでは、海外のポスドクを呼び込むためのフェローシップというのがあります( https://bienvenue.bretagne.bzh/funding-opportunities/bienvenueplus 締め切りは来年二月)。こういうのは、簡単に検索には引っかからないのですよね。そのおかげで、倍率はマリーキュリー(MSCA)のようなよく知られたフェローシップよりも、やや低めだったりします。だから、試してみる価値あり!
フランスに研究留学する利点
さて、フランスに研究留学する利点とはなんでしょう。
フランスには大学ももちろん、たくさんの国立研究所があり、たいてい研究者(大学では教授)の他にエンジニア(昔の技官さん?)と呼ばれる、修士または博士卒の人が結構います。この方々の中には、自分の研究テーマをもって、それを突き詰めている人もいますが、研究者と協力して、特に技術的な部分の研究サポートをする人も結構います。
また、研究所によってはテクニシャンと呼ばれる、専門学校くらいを卒業して、毎日実験をしている人たちもいます。
そして、こういう言った人の多くが、パーマネントの契約で働いています。
ということは、どういうことか。
技術的なサポートがしっかりしていて、何かを習いたい場合には、きっちりとその技術を教えてくれる人がいる、ということになります。アメリカやイギリスの大学などだと、パーマネントで研究サポートをしてくれる人は少ないので、その時ラボにいるポスドク等々にテクニックを習うことになり、当たり外れがあるのではないかと思われます。
そういった点、フランスの研究チームはかなりしっかりしていることが多いので、チームをきちんと選んでいけば、いいトレーニングが受けられるのではないかと思います。
それに加えて、フランスの研究機関では、チームごとにやるべきことが割合とはっきり決められていて、研究対象が国レベルである程度管理されていたりするので、その研究チームごとに独自の財産と言えるようなコレクションとか、長年集め続けているデータとか、それぞれの特色があったりすることもあります。そういったものを目的に行く研究留学(新しい方法で解析しなおすとか、日本にあるデータと比較するとか)も、良いのではないかなと思います。
フランスに研究留学するときの注意点
やっぱりフランス語
フランスに研究留学するときの注意点と言えば、一番の問題は言語かもしれません。
研究者やエンジニアはもちろん英語を話しますが、テクニシャンの人の中には(特に年配の人)は英語全くダメ、という人もいますので、それなりに苦労はあるかもしれません。
それに、大都市ならともかく、田舎では英語は通じません。日々の生活にはある程度のフランス語が必要になります。
各種手続き、書類関係は二言語表記の場合もありますが、そうでないこともたくさんあります。
でも、最近は携帯電話でいろいろできるから、言語問題で留学を諦めるのはもったいないです。
ある程度は苦労する、と腹をくくって、あとはやってしまえば何とかなります。
そして休暇の多さ
フランス人は老若男女問わず、みんなしっかりお休みを取ります。
まず夏、7-8月の間に普通一か月くらい休暇を取ります。そのため、7-8月はほとんどの機能がストップします。特に、事務関係は何も進まなくなってしまうので、注意が必要です。
7月か8月から留学というのは、ちょっと難しいです。
また、5月は毎週1日の祝日があります。それが火曜日だったり、木曜日だったりすると、有休で月曜か金曜日を埋めて長い週末にしてしまう人がたくさん出てきます。となると、5月は何にも進みません。
ちなみに来年、2026年は金曜日が二回(1日、8日)木曜日が一回(14日)、月曜日が一回(24日)祝日となります。
そして、もちろん12月中盤から新年の最初の週くらいまでは、ほとんどの人がお休みをとります。特に12月25日と1月1日の間は完全にお休み状態です。
年単位の留学なら問題ないのですが、2-3か月の留学で5月とか、7-8月にフランスに行くのは全くお勧めできないので、ご注意を。
最後に
フランスに住んでいて一番いいと思えるのは、この休暇の多さと食べ物のおいしさです。
のんびりイメージの強いフランス人ですが、バリバリ研究して、いい結果をバシバシ出していく人だってもちろんいます。
もし、あなたの研究分野で面白い研究をしている人がいたら、是非フランス留学を考えてみてください。


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